8月22日(金)、東華大学国際文化交流学院にて心也清茶社の大江先生とスタッフ達による中国茶体験講座が行われました。
この講座の参加者は韓国のある美容専門学校の生徒達で、普段の心也清の少人数制サロンとは雰囲気も国籍も全く異なり、生徒数43名、引率の教師5名に通訳2名という大人数を前に、大江先生が中国語でレッスンをなさり、それを通訳の方が訳して行くというスタイルでした。
大江先生が東華大学の大講義室での講義風景。
中国茶の紹介(6種類+再加工茶)の一環として茶葉のサンプルを教室でまわしたところ、茶葉をかじって「ニガいっ」と笑う子たちがいて、 17~18才くらいのと箸が転げてもおかしかった頃を思い出して遠い目になりました。
茶葉をかじってあじみしている生徒達。
さて、ウェルカムティーとして、広東烏龍のアイス(桂花香)を出したところ、丁度美味しく入っていたのに「香りは良いけれど渋い・苦い」と以外にも不評。
ふっ。やっぱり成熟した大人じゃないと、色んなものの良さがわからないのね(※髪、かきあげてます)。
やっぱりアレね、若いだけじゃダメなのよっ(※ハナイキ、荒めです)。
先生が淹れた中国茶を試飲している生徒達。
先日、一時帰国した日本の美容院で「コムスメに負けない!!」というキャッチフレーズの艶女(と書いてアデージョと読むらしいです)向けの雑誌を置かれた私が「コムスメに負けない」めいたことを思っている頃、大江先生は「若い&普段中国茶を飲みなれていない=薄めのお茶が好き」と判断していました。
その後淹れ たお茶は全て薄めにしたので、大好評でした。
そう言えば「このお茶は○gで水が□ccだから△分」といったことだけでなく年齢や地方に寄って味覚が変わるというお話も授業で習ったなぁ。海よりも深く反省です。
次に小孫と小周が茶芸を披露しました。
小孫の西湖龍井の茶芸後は試飲体験(「香ばしくて美味しい」と大好評)、小周の烏龍茶の茶芸披露後は茶芸体験(実際にやってみるので皆、興味津々)。
参加型授業になり、サマースクールの最終日ということもあって眠そうだった子たちの目も俄然輝いてきました。
小周が茶芸を披露しているところ。
その後はプーアル茶の茶芸&試飲体験。
たまたま皆の口にあったのかな、最後の質疑応答の時間で一番多く聞かれたのもプーアル茶についてだったし…とその時は思ったのですが、後から大江先生が「韓国人はプーアル茶が好きって聞いていたから最後にプーアル茶を出したの」と仰っていてその深謀遠慮に驚きました。
わずか2時間という限られた時間の中で、最初はあまり興味がなさそうだった子たちまで中国茶に興味を持つようになったのは、「体験させる」「最初のお茶で次に淹れるお茶の濃度を調節する」「相手好みのお茶をリサーチして出す」といった生徒一人ひとりが楽しく過ごせるようにという大江先生の気配りや真心が伝わったからだと思います。
通訳の人がさっさと帰ってしまった後も各々記念写真を撮ったり、黒板にメッセージを書いてくれたり、「本当に楽しかった」「名残惜しい」といったことが伝わって来て、黒板に残されていたハングル文字がわからない歯がゆさもありましたが、言葉が通じなくても伝わってくる『想い』に胸が熱くなりました。
さて、このハングル文字の意味はなんでしょうか。
なんと言っても使用言語が中国語と韓国語だったので、授業の内容は殆ど理解できなかったのですが、中国茶の知識がスゴイというだけでなく、人格的にも素晴らしい師に就いて学んでいるということを実感することが出来ました。普段の授業が日本語であるというありがたみもものすごく実感しましたが。
夏休み期間が終わり、授業が始まるのが楽しみでなりません。
寄稿by東塚