高級評茶員講座スケジュール(更新)

今企画中の高級評茶員講座の内容及びスケジュールはほぼ確定されましたので、添付ファイルにて掲載させていただきます。
参加希望者は2月28日までに申し込み書類と1000元の申し込み料金を心也清茶社に提出するように宜しくお願いします。
また、受講料の残金は3月9日までに全額支払うように宜しくお願いします。
20060216010214.htm

中級評茶員講座開催のお知らせ

心也清茶社は以下のスケジュール通りに本年第一回の中級評茶員講座を開催いたします。参加希望者は2月28日(火曜日)までに茶室に正式に申し込んでください。
申し込み時に授業料以外に写真3枚(パスポートサイズ)、パスポートのコピー、最終学歴のコピー又は証明書を同時にご提出するように宜しくお願いします。

講座開始日  4月12日(水曜日)     午前9:00 ~ 14:30
       4月19日(水曜日)
       4月26日(水曜日)
       5月10日(水曜日)
       5月13日(土曜日、仮)
       5月17日(水曜日)
       5月24日(水曜日)
       5月31日(水曜日)
試験日    6月03日(土曜日、仮)
       (浙江大学茶学系にて公認中級評茶員資格検定試験実施)

講義担任先生: 浙江大学茶学系
        龔淑英 教授   王岳飛 副教授 
        湯 一 副教授  顧志雷 実験技師

茶酔いについて

質問:
お茶で酔うという言葉をよく聞きますが、場合によっては身体に害があると言う人もいます。
私は最近、高山茶を飲んだ後に、こめかみのあたりがウロウロするようなアルコールを取った後の感覚とにたような感覚に似ている症状を感じました。
これはお茶のどのような成分が働いて、どんな茶葉に多いのかとか、何か根拠があるのでしょうか?
因みに私はこれによって、特に体調不良になったと言うことはありません。
—————————————————————–
答え:
茶酔い現象は確か存在します。
人によって症状が違いますが、基本的にお茶を飲んだ後に気分が悪くなったり、体調のどこかが悪くなったりする事は茶酔いになったことになります。
茶酔いは、空腹のままでお茶を沢山飲んだり、濃いお茶を過量に飲んだりする場合に起きます。特に血糖値の低い方は茶酔いにかかりやすいと言われています。
茶酔いの原因について、通説によれば主に、①茶葉中のアルカロイド(主にカフェイン)を取りすぎで急に中枢神経を過度に興奮させたり、心臓を亢進させたりすることで人に不快感を与えたことと、②茶葉中に含まれているポリフェノールがたんぱく質を凝集する働きを持ち、濃いお茶を飲みすぎると胃液の正常分泌に悪影響を与え、食べ物の消化不良をもたらしたことなどが原因で茶酔い現象を引き起こしました。
総じて言えば、ポリフェノールは適量であれば体にいいですが、過量の場合、毒性の面が現れるため、人に不快な諸症状をもたらしました。
茶酔いを避けるために空腹で、過量の濃いお茶を飲まないことが重要です。特に血糖値の低い方は要注意です。
茶酔いになった場合は、少し飴を舐めたり、お湯を飲んだりしてある程度症状を緩和できると言われています。

径山寺を訪ねるお茶の旅(その二)

 前回の径山寺に関する前置きが長かったが、今回はその旅のことを紹介します。
 径山寺はその名のとおり、中国浙江省杭州市の近郊にある余杭区径山鎮の径山(770m)に建てられたお寺です。その辺りで作られるお茶は径山茶として知られています。
 私達は、午前に杭州市内から車でまず途中の双渓村に立ち寄って、双渓にある茶聖陸羽の名前で名づけられている陸羽泉を見学しようと考えました。あいにく、春節のため、閉館になっていました。この陸羽泉は、伝説によれば陸羽が双渓に隠居して「茶経」を書いた時に良く泉を汲み、お茶を淹れていたところだそうです。
 また、双渓村において、双渓漂流、双渓公園、陸羽山荘(ホテル)などを楽しむ又は見学できます。特に時間が有れば陸羽山荘(ホテルの作りや内装がかなりいい)にお昼を取るか一泊止まればいいと思います。
 私達がすこし休みを取ってから径山寺に向かって再び路に出ました。もう少し山道に入る所でふと一軒小さい径山茶工場を見かけ、入ってみる事にしました。もう製茶のオフシーズンですが、工場長奥さんから出された残りすこしの径山茶を見て、試飲して、意外によく製作され、保管されている径山茶と感心しました。径山茶の製法や製造道具を了解、見学した上、早速友たちとあわせて2.5キロの径山茶を買いました。
 その茶工場から出て、すぐ山に登るちょっと狭い廻旋山道に入りましたが、良く舗装された路ですので気をつければ安心して走れる路でした。20分ほどで目的地の径山寺に着きました。
 径山寺について、長い歴史や日中両国間のつながりがあること以外に、中国人の目から見て径山寺自身はごく普通のお寺しか見えないと思いますが、私達がこの小さいお寺に隠されている歴史や日中両国の文化交流に果たした大きな役割を感心しながら、茶関係の仕事をしている関係者として敬虔の気持ちで参拝しました。(終わり)

経路案内:
 径山は杭州市内からほぼ西40kmほどのところにあり、車で路を良く知っていれば1時間ちょっとくらいに到着できると思います。杭州市内からは国道104を走って、省道15号(臨安市方向、双渓漂流又は陸羽山荘看板のある出口)に入り、暫く走ってから径山鎮出口に出て、それから真っ直ぐに走って双渓村に着きます。同様に杭州市内から省道15号を沿って走ったら径山鎮双渓村に辿り着きます。双渓村からは、道路看板を見ながらちょっと路を聞けば簡単に径山寺に行けると思います。
 その外に杭州市内の武林門旅行集散センターから径山寺にマイクロバスが走っているようです(径山寺にてそのバスを見かけました)。

luyuquan01.jpg luyuquan02.jpg
陸羽泉の入り口                     陸羽泉

diyihu.jpg shanzhuang.jpg
陸羽泉入り口近くにある天下第一壷         陸羽山荘(綺麗なホテル)

jingshancha.jpg jingshansi.jpg
径山茶サンプル                     径山寺入り口

jingshansi02.jpg bizhao.jpg
径山寺の本名                      径山寺の壁照
  

径山寺を訪ねるお茶の旅(その一)

 中国春節の休みを利用して、「日中にまたがってお茶関係の仕事をしている以上一度に見学をしなければならない」と日ごろに考えていた杭州徑山寺を訪ねました。
 径山寺は、唐の時代に初めて建立され、南宋時代に「五山十刹」のトップとなった古い名刹で、昔から禅の修業のために日本からも何人もの修行僧がここで学んだことがあります。これらの修行僧の何人かが帰国後精力的に布教活動をおこない、朝廷から「国師」号が贈られました。そのため、徑山寺は、日本の仏教、茶、茶道の発祥や発展と非常につながりが緊密な所です。
 例えば、静岡茶の始祖と伝えられている「聖一国師」(しょういちこくし 別名、円爾弁円)が中国の宋から持ち帰った茶の種を蒔き付けたと伝えられ、静岡茶の普及の功労者とされています。
 また、その後径山寺に修行に来た大応国師(だいおうこくし 別名、南浦紹明(なんぽじょうみょう))も宋から帰朝の際、古くから「茶宴」と呼ばれる僧侶の茶道会で使われていた茶の臺子(茶の湯で用いられる棚)などの茶道具一式を持ち帰って、中国茶の礼式を初めて日本に伝え、茶道の原型になったといわれている。
 その後も日本の茶の栽培や茶道の発展に大きく貢献した栄西も、この径山寺に一時期滞在し、径山寺で作られた茶や道具を持ちかえ、広げていったといわれています。栄西はのち、歴史上有名な「喫茶養生記」を著書しました。
 ここまでの説明で径山寺は如何に日本と関係が深いかご理解していただけたと思います。
 そこで径山あたりで作られた径山茶を少し触れておきます。この茶は、非常に深い緑色の細長い茶葉が特徴で、しかも日本の緑茶のような味わいをして、中国緑茶を飲みなれない方にもとっつきやすい、中国緑茶入門茶ともいえるお茶なのです。 中国語の専門用語で表現すれば、「葉は若く外形繊細にして繊毛あり、翠緑色で香り爽やか。茶湯は味まろやかで翠緑色をなし透明。」となります。
 この径山茶は古くから有名で、いまでも浙江省十大名茶と指定されています。生産量が少ないため、貴重品とされています。いままで「心也清茶社」でも入手が困難なため、緑茶の講義に使われませんでした。今回の径山寺の旅で仕入れルートを開拓できましたので今後講義での使用を期待しています。(続き)

西湖龍井茶のブランドについて

質問
以前、評茶員の講義で獅峰と貢牌があって、貢牌の方が詳しく知りたいのですが・・・。
(こんなカンジで忘れちゃってる豆知識とかちょくちょく細かく伺いたいんですが、よろしいですか?)講義中は貢牌のが現在は品質が上と言っただけで流れた記憶が・・・。

答え:
西湖龍井茶には国家が定めた幾つかの等級があります。
つまり、精品、特級、一級、二級、三級、四級、五級があります。

西湖龍井を生産販売している会社も沢山あります。
例えば、
杭州西湖龍井茶葉有限公司(「貢牌」)、
杭州獅峰茶葉有限公司(「獅牌」)、
浙江茶葉公司(「獅峰牌」)
などです。
上記会社が登録したブランド「貢牌」、「獅牌」、「獅峰牌」以外に、他の会社からは「西湖牌」、「茗前牌」、「御牌」などなど沢山のブランドを登録しています。
一概「貢牌」が「獅牌」よりいいとか、または逆の言い方も正しいとは言えません。
各ブランドに各等級の龍井茶があり、しかも同じ等級の龍井茶は国家の基準に基づいて生産されているため、基本的に同じ等級龍井茶の品質が同じと考えていいと思います。
各ブランドのものが基本的に同じといいながらも、その会社のマーケッティング力、広告の打ち方などから知名度の差が多少あります。
たまたま浙江大学茶学部で利用されているサンプルは杭州西湖龍井茶葉有限公司の「貢牌」です。信頼できるブランドといえますが、特別に品質がほかよりいいからと言って使っているわけではありません。(浙江大学茶学部のコン先生から確認済み)

以下のURLは「貢牌」と「獅牌」のホームページです。ご参考にして下さい。

http://www.cnlongjing.com/

http://www.xihulongjing.com.cn/