2008/11/17 月曜日

高級評茶員への道・第八回

Filed under: 日常雑記 — 心也清 @ 10:44:06

今日の授業は「カテキン先生」と異名を取る王先生です。
茶カテキンの研究をして、あまりにも人体への良い影響に思わず会社を作ってサプリメントを作り、浙江大学の中だけでも年に1万本~2万本も売れまくるヒット商品を作り出した方らしいです。いつも午後はお茶のテイスティングなのですが、今日は一日中王先生の授業でした。

茶葉の化学成分についてのお話をされたのですが、ティーポリフェノールは18%~36%、アミノ酸は1%~4%、と中級で習ったことの復習をしつつ、「ところでカフェインは高濃度になると依存性が出てくるから許可なく作るの、法律違反なんだよ」「でも簡単に作れるんだー」と作り方を紹介してくださいました(どうやって作るかは受けた人だけのヒミツです)。先生…ひょっとして、お茶目さん?
茶葉の中には700種類以上の成分があって、うち300種類くらいが健康に関係があるとか、ティーポリフェノールは成熟度が高めの茶葉に多く含まれているとか、そういった真面目な話の中にラットやショウジョウバエを使った実験の話を織り込み「体重50kgの人間に500mgのティーポリフェノール(以下TP)を与えたら半数が死にます☆という実験は出来ないので、ネズミを使ったんだけど、その100分の1、つまり50kgの体重の人が毎日5g摂取するのであれば、まず間違いなく安全です。まー、TPを500g以上摂取するには、2.5kg~3kgの茶葉を食べないとダメだから難しいよね、ハハハー」ととても楽しくお話ししてくださったので、難しい内容の授業だったのですが、とても身近に感じることが出来ました。「本草拾遺という漢方薬の本に『お茶は万物の薬だ』と書いてあるんだけれど、僕、最近お茶好きが高じて漢方にも興味が出てきてね」とか「茶という字の草冠 を十十(で20)、下を八十八と読んで、20+88=108歳で茶寿☆だって米を88と読んで88は米寿でしょ?」と、本当に楽しかったです。
今日の授業を受け、TPには老化防止のほかにもシミを薄くしたり様々な美容効果があると知り、王先生が開発したサプリを思わず一瓶買ってしまいました。オマケにその瓶に先生のサインをいただきました(※ミーハーです)。

先生は話題も豊富で飽きさせず、「望むだけいくらでも講義してあげるよ」と本当に楽しそうに授業をしてくださいました。
ああ、中国語が堪能だったら頑張って勉強して浙江大学の茶学系に入りたい、王先生のゼミに入りたいと心から思いました。「十年早い」、じゃなくて「十年遅い」かもしれませんが(アラウンドサーティーな私です)。
茶葉について勉強するとき「粗老ではなく成熟した」「若い葉は内容が薄い」という言葉を聞くとほくそ笑…じゃなかった微笑んでしまうお年頃です(笑)。

寄稿byとおこ

2008/11/13 木曜日

高級評茶員への道・第七回

Filed under: 日常雑記 — 心也清 @ 9:10:23

今日は茉莉花茶の加工工芸の勉強でした。
ワタクシ、中級茶芸師の実技テストが茉莉花茶だったので、以来思い入れは人一倍☆だから結構詳しいのよねー、今日は楽勝♪と思っていました。


講義中に使われた「龍珠」というジャスミン茶。

でも「貧乏な人たちは、白蘭花で着香したお茶を飲んでいます。ジャスミンの花ばかりでなく、香りの上げ底をするために白蘭花を使っても、白蘭花の香りがするものは『透蘭』といって評茶では否定的な意味で使われていますが、最近はわざと白蘭花の香りが残ったものを作ることもあります。今はお金持ちになった人でも、昔から馴染み深い味が好きだから、ホンモノの茉莉花茶よりもそういった味の方が好きだからとよく売れています」という話は初耳でした。昨今の清香ブームで昔ながらの焙煎の鉄観音が少なくなっているということはよく聞いていましたが、茉莉花茶もそうなのか…でも私も有名なラーメン店のこだわりの味よりもサッ○ロ一番の塩味のラーメンが一番好きだしなー…。
あと、高級な花茶を作るときは花の香りをつけるのは時間が少なめで温度も短めだという話は知っていましたが、低級なお茶を作るときにその花を再利用しているという話は知りませんでした。
結構詳しいつもりでいても、やっぱりまだまだです、本当に中国茶は奥が深く、学んでいて楽しいです。


講義中に使われた「女児環(茶)」というジャスミン茶。

午後は、形が違う花茶の味比べをしたり、同じ会社の違う等級の茶葉の味比べと「見た目は悪いけれど味は美味しい謎の花茶…あなたならいくらの値段をつける?」というクイズのような試飲をしました。


講義中に使われた「蝦針」というジャスミン茶。

また、工芸茶というお湯の中で美しく花開く花茶をいくつか見せていただき、見た目で「どれが好きか」のアンケートを取られました。


「どれが好きか」–八種類の工芸茶。

どうも私の趣味はオーソドックスらしく、3、4人の同学と全く同じ3つを選んだので、同じのを選んだ方々に「うわー。夫を取らないでくださいねー(笑)」「うわー。旦那様を紹介してくださいよぅ(笑)」「うわー。一緒に合コンは行けませんねー(笑)」と軽口を叩いていたのですが、『生きた日本語を学びたい』と研究熱心な大江先生に「ゴウコ?ナニソレ?」と聞かれました。「えー。ゴウコではなく、ゴウコンです。合同コンパという言葉の略です(中略)」と、全く役に立たない日本語をお教えしておきました。
普段、奥深い中国茶の世界をご紹介いただき、尊敬してやまない大江先生に教えられることはあっても、私が教えることなんてないだろうと思っていたのですが…まさかそんな言葉を教えるとは…申し訳ない気持ちでいっぱいです。
ちなみに寒かったので帽子を被っていたら同じ班のAさんが「あっ!!その帽子で思い出したけれど、武夷山で転んでいたよね?」とほぼ一年前の、出来れば思い出していただきたくなかった記憶を蘇らせていました。えー。出来れば忘れてください、そして二度と思い出さないでいただければ幸いです、大江先生&Aさん。

寄稿byとおこ

2008/11/11 火曜日

高級評茶員への道・第六回

Filed under: 日常雑記 — 心也清 @ 12:09:33

今日はプーアル茶及び白茶の加工工芸と品質の特性について習いました。
プーアル茶、昔は散茶だとちょっとしか運べないので湿らせてしんなりさせたものを竹の皮に包んでえっちらおっちら半年~1年くらいかけて寒暖の激しい山岳地帯を、風雨に晒されながら運んでいたので作った直後のものと風味が異なるようになり、作った直後よりも味がまろやかで美味しくなったのだけれど、交通が便利になると味の熟成が足りないので創意工夫を重ねて1973年に熟茶の製法があみだされた(※大量生産は1974年にスタート)とか、ホンモノのプーアル茶は醤油のような色ではなく、褐色がかった紅い湯色であるとか、老樹のお茶の葉は条のしまりがゆるいけれど味がまろやかで厚みがあるとか、作り方だけではなくいろいろと興味深いお話を沢山伺いました。
白茶については2大産地があること、炒めたり揉んだりせず、萎凋後に乾燥させるという手法(焙煎もしくは陰干)で作られること、六大茶類の中でも産量が少なく珍しいものであることなどを習いました。また、古い白茶は漢方として使われているとか、解毒効果や美容作用があることも習いました。


顧先生が私達に白、黒茶の加工と審評について指導中。

解毒効果はあまり興味がないのですが…美容効果ですかー。興味アリアリです。えー…確か心也清の白牡丹、結構古いと聞いた記憶が。
あっ。でも、確か以前心也清の上級コースを受けたときに「お茶にはダイエット効果があるけれど、中でも熟茶はTP(※ティーポリフェノール)以外にも微生物の善玉菌パワーでダイエットに最適と言われている」とか習った記憶が蘇ってきました。
んもー、午後のプーアル茶と白茶の試飲は、ぐびぐび飲んじゃうよー、と胸をときめかせつつ、ランチタイムに突入。

個人であれば手に入れることが難しいホンモノの美味しいお茶のサンプルを試飲できるというのは、本当に得がたい機会です。
しかも、実技テストに出ることがナイ茶葉なので、ゆったり味わうことが出来ます。
まず、プーアル茶…ぐおーっと力強い味が…コレが本当に美味しいプーアル茶の力強さってヤツかしら、強烈だなー…はっ!!私達、洗茶、し忘れてない??
他のお茶は洗わないのですが、黒茶のみ、評茶形式でも一煎目は素早く捨てないとダメだって習ったのに!!
しまった…に、2煎目の味の方が重要だって、せ、先生言っていたよね?と1煎目はちょっとだけ飲んで、湯色を見てから2煎目にGOです。
美味しいなー。酸っぱいかなぁ。書いてあるからわかるけれど、、、自分ではそこまでわからないかしら。難しいなー。


講義中に使われたプーアル茶サンプル。


プーアル茶の茶湯。

白茶はどうも味が好きになれない…うー。青っぽい味、苦手です。
同じ班の人は「こんなに甘くて爽やかで美味しいのにー」とぐびぐび飲んでいました。私の分まで美しくなってください…。


講義中に使われた白茶サンプル。


白茶の茶湯。

福井先生が、心也清で売っているプーアル茶のどれが一番高いか当てクイズに誘ってくださいました。うちの班のKさんが、授業中に台湾茶で同じことをしたののリベンジかもしれません。
こ、これかなぁ…と指差したのがビンゴでひと安心。
班章という地域で取れたものらしいです。
私は自分の舌をあまり信用しておらず、最近は安心のブランド(※プーアル茶で言えば大益)で、しかも絶対に美味しいだろうというものしか買わないのですが、最近、「少しはわかるようになってきたかもしれない」という手応えを感じはじめました。福井先生のように岩茶を飲んで「このお茶は山の標高が低いね」と言えちゃうようなレベルには程遠いのですが、この講座に参加する前の自分と比べて、随分と進歩できているように思います。

寄稿byとおこ

2008/10/29 水曜日

高級評茶員への道:第五回目

Filed under: 日常雑記 — 心也清 @ 18:04:14

午前中は大江先生ご担当で、お茶の科学と合理的な飲み方の理論の勉強でした。
オール日本語って素晴らしいなぁ。季節によって合うお茶があるのだそうです。春はジャスミン茶。夏は緑茶。秋は烏龍茶で冬は紅茶。科学的な話だけではなく、中医学的な見地から話をされ、納得したり疑問に思ったり。
四季や老若男女という、非常にイメージがわきやすいテーマだったので、すんなりと頭に入ってきました。ティーポリフェノールはビタミン類を体にキープする力がある、目の水晶体が濁ることで起きる白内障はビタミンの欠如から起きるのでそれを防ぐことが出来るとか、老化や癌の原因と言われるフリーラジカルと結びつきやすいので健康に良いとか。
杭州にある浙江大学茶学系がテキストを書いているので緑茶を強烈にプッシュしているのでは…福建省の人が書いたらきっと烏龍茶が、雲南の人が書いたらきっと黒茶がいかに優れているかという話になるのでは、とちょっと疑問に思ったりもしましたが、単にお茶は体に良いのだという話ばかりではなく、体質や体調的にお茶を飲まない方が良い場合についても話は及びました。
お茶はフリーラジカルばかりでなく、金属とも結びつきやすいので鉄分の吸収だけではなく、カルシウムの吸収なども妨げるそうです。
テアニンの収れん作用や、カフェインによる興奮効果が及ぼす悪影響についても学びました。
午後は、八因子で眉茶と諸ウ紅を対様審評。見本と比べて外形と内質がどうか見比べて、合否を判定するのです。
これは、言葉を書かないでよい分、結構楽でした…その後にやった広東烏龍の対対子(神経衰弱)と比べれば。老樹と蜜香、桃花、桂花の4つ、各々を飲めば違いはわかります。
ですが、神経衰弱にすると、まず手際が悪いので、お茶が冷めてしまい、お茶が冷めると、香りがわからなくなります。
残るのは、しぶーい広東烏龍たち。2つあっていて…2つ間違えていました。
50%かー。偶々運がよく、上手くいったのか、偶々運が悪く、失敗したのか。これは家で地味に地道に練習をするしかないでしょう(涙)。
そういうわけで、審評用のマグカップセットを2つ買い足し、広東烏龍も4種類買いました。
同じ班の人たちと「き…金曜日にまたやろうね。11時に心也清で僕と握手☆」と言って家に帰りました。お隣の班は9時半集合らしいです。
テストまで一ヶ月強。そろそろ心也清に日参する日々が始まります。

寄稿byとおこ

2008/10/27 月曜日

高級評茶員への道:第四回目

Filed under: 日常雑記 — 心也清 @ 9:01:32

先週に引き続き、湯先生の担当でした。午前中は眉茶の加工方法とお茶のブレンドについて習いました。


湯先生が講義中。

眉茶は、原材料が荒めなので、精制する必要があるのだそうです。
特に輸出をする場合、サイズをそろえたり、同じ形にして品質を均一にしないといけないのだそうです。
「精制」はヒト手間を加える、良いことのように思えたので、どうして名優茶でやらないのだろうと一瞬考えたのですが、龍井や碧螺春はそのままでも十分に綺麗であり、また、精制の時間を取ることで新鮮であることがとりえの新茶の経済価値が下がったり芽の柔らかいお茶は砕けやすいと聞き、なるほどと思いました。
ちなみに日本茶は農協を経由する段階で全て精制するのだそうです。
精制の目的は大きくわけて3つ。外形を美しくすること・等級わけをすること・ごみや茎、、髪の毛など茶葉以外のものを取り除くことの3つだそうです。
人間のお化粧と同じで、見た目を美しくするけれど、味の変化はそう大きくはないそうですが、程度によっては湯色が悪くなるそうです。
また、後でブレンドすることを絵を描くことに例え、いろいろな絵の具を混ぜることで絵が描けるけれど、ゴチャゴチャの色が混ざった絵の具1種類で絵を描けないのと一緒だといわれ、確かにそうだなと思いました。
等級わけの方法を詳しく教えていただいた後、ブレンドについて勉強しました。面白いと思ったのは、1+1=2ではダメだということです。
悪い材料から良い味を作ることがブレンダーの腕の見せ所だそうで、良い材料を使って美味しくするのは誰にでも出来ますが、冴えない材料で美味しく出来たら大儲け出来る、そうです。
1+1が2よりも大きかったら、良いブレンダー。
1+1が2よりも小さかったら、ダメなブレンダー。
なるほどー。湯先生の授業はたとえ話もわかりやすかったなぁと思っていたら、最後に大江先生が「今日の内容はテストに出ません(キッパリ)」とおっしゃり、微妙な気持ちになりながらお昼休憩に突入。
午後は名優緑茶を専門用語で審評です。某グルメ漫画(美味○んぼ)のガンコ親父ばりに評茶の専門用語を使いこなそう、と「むむむ!これは…若い香りがする…だが残念なことに、ちょっと焦げ臭い…」「おぉ!この香りはどうだ…茶葉の特性が出 ているじゃないか…」とか「この爽やかでサッパリとした味…」「ツヤのある湯色…」「均一が高く若い葉だ…茶殻も美しい…」とか、8種類の緑茶でやってみました。
高級って本当に大変だなぁ、と自信を喪失してその日は帰途についたのですが、土曜日に、Yさんから電話がかかってきました。
お茶市場で8種類の緑茶を買って来たのでもし良ければ今から心也清で復習をしようというお誘いでした。
小周に「テストに出ないよー」と言われつつ、Yさんが買って来た茶葉と見比べました。
市場で購入できる茶葉には限界があり、先生が持ってきた極上のサンプルと比べると劣っていたり、その茶葉自体が売っていなかったりと大変だったとのことですが、評茶は、そのお茶の特徴を知っているという大前提の下で、その茶葉が標準的な茶葉と比べてどうかということを書かなくてはいけません。
その茶葉の特徴を水曜日の段階よりはかなりはっきりとつかめたという手応えがあり、Yさんには大感謝です。例えテストに出なくても、引き出しは多いに越したことはありません。
己に勝る良き友が多くいる、この環境で勉強することが出来るのは本当に有難いことだなぁとしみじみ思います。藍より青くなれることはなさそうですが、朱に交わって、ちょっとは赤くなれているでしょうか。高級はハイレベルだと実感する日々ですが、自分自身もレベルアップできるよう、頑張ります。



講義中のお茶飲み比べ風景。

寄稿byとおこ

2008/10/16 木曜日

高級評茶員への道:第三回目

Filed under: 日常雑記 — 心也清 @ 10:23:58

第三回目は、地理環境が茶葉に与える影響についてを湯先生という加工と評茶専門の先生が話してくださいました。
光の波長の長短が重要だなんて思いつきもしませんでした。
植物がよく成長するのは、波長が長い光(赤や橙色)で、波長が短い光(青や紫)だと成長が遅いらしいです。
私は素人なので、生産量が高い方が良いのかと思ったら、光合成が早くなっても、根で作り、運ばれるアミノ酸の量が増えるわけではないので、アミノ酸の量は相対的に減ってしまうので美味しいお茶は出来ないのだそうです。高山では霧が発生し、光の波長は短くなります。だから高山茶は美味しいのか、と納得しました。勿論光だけが重要なわけではなく、土壌や温度の話も詳しくして下さいました。こういったお話に興味は尽きません。

午後の実技では産地が違う龍井と碧螺春と作り方が似ているお茶の飲み比べをしました。
龍井の中に「100%獅峰」のお茶がありました。
一生に一度飲めるかどうかという、シロモノです。ニセモノやブレンドされたものだったら良く見かけますが、浙江大学の茶学系の先生がニセモノを掴まされるはずないし。
こういうお茶を評茶式で飲むのはいかがなものかと思いつつ、3g4分で飲みました。他に飲み比べたのは「西湖龍井」とか「大仏龍井」など。
3Aの西湖龍井は「美味しい龍井だね」という感じだったのですが「100%獅峰」は。「うぉー」「うひゃー」「ひょぇー」という、今まで飲んできた龍井を覆す美味しさでした。評茶はそういった感性ではなく、「評茶する機械に徹する」ことが求められます。騒いですみません。評茶する機械ですね…ぐびぐび。
評茶をすると茶葉を見るだけではわからなかった作り方のほんのちょっとの失敗がよく見えてきます。火が強すぎたら焦げ臭くなったり、熱がこもったら湯色が黄色っぽくなったり。評茶は「より良いお茶作りが出来るよう指導するため、アラや欠点を見つける」ことが求められます。高級評茶員はだてに「高級」ではないな、難しいなと改めて感じました。
評茶の後、中級茶芸師で一緒に勉強したIさんが焼いてくれたクッキーを「俺の彼女が焼いてくれたんだー☆」と自慢しながら皆と食べました。
疲れた神経と胃袋に染み渡る優しさにホロリとしながら、教室を後にしました。

寄稿byとおこ

2008/10/14 火曜日

高級評茶員への道:第二回目

Filed under: 日常雑記 — 心也清 @ 10:00:01

第二回目の授業では、福井先生が緑茶と烏龍茶の春茶・秋茶の品質と特徴について話してくださいました。
お茶に春茶とか秋茶があるということをご存知ない方も、「香りマツタケ味シメジ」という言葉はご存知だと思います。
マツタケは香りが良いけれど、味はシメジの方が美味しいよということわざですが、中国茶にも似たようなことわざがあります。「味は春茶が美味しいけれど、香りは秋茶の方が良い(春水秋香)」。

冬の間、たっぷりと栄養を蓄えたお茶の木が芽吹いたら、とっても美味しいお茶の葉になりそうな気がしませんか?
また、冬に向けて、栄養を蓄えようとする秋のお茶の葉も美味しくなります。

午後の実技では、午前中に習ったことを踏まえて、本山(安渓烏龍茶)の「春茶」と「秋茶」と謎の安渓鉄観音Ⅹの3種を淹れ、謎のⅩが春茶か秋茶かをあてました。

同じお茶を2つの杯子に淹れ、計6つの杯子でペアリングです。

杯子の裏に正解を書き、5人でせーのでペアだと思ったお茶を指差しました。

この「5人で『いっせーの☆せ』で指を差して、ペアを当てる」というルール、結構地味に、かなり精神的にプレッシャーがかかるルールです。
外れたら恥ずかしいじゃないですか。でも、付和雷同していると本番では一人だから実力がつかないし。そもそもいっせーの、で毎回後だししていたら胡散臭いにも程があります。そんなわけで潔く堂々と間違えておきました(涙)。

香りだけでペアリングの後、飲んでみてペアリング。
3煎、それを繰り返しました(抽出時間は2分・3分・5分)。
味覚が鋭敏な人であれば、マツタケとシメジの食べ比べくらいわかりやすいのでしょうか。
私はまだそこまでの域に達していないので結構辛かったです。
答えは限りなく夏茶に近い秋茶とのこと。当たっていました。良かった良かった。

授業のあと、前回の授業を休んだ友人とお茶しつつ前回の授業について復習。 避風塘は机の上がべとべとだったので、教科書やノートを置きたくないので口頭で話した後、教科書兼ノート(※余白の部分に直接書き込んでいます)を貸しました。

寄稿byとおこ

2008/9/27 土曜日

重陽の茶会

Filed under: 日常雑記 — 心也清 @ 10:42:21

今日は和のサロン最終日。
長月ということで、重陽の節句をテーマとしたお茶会でした。
九月九日は五節句のひとつで重陽の節句、別名菊の節句とも呼ばれる中国由来の行事だそうです。
諸先生方は着物をビシッと着こなし、私は浴衣を着ました。
日本にいた頃、友達に着付けを習ったので浴衣ならなんとか着られます…なんとか…え?左前ですか?ウッカリ幽霊になりかけ、結局先生のお手を煩わせてしまいました。

茶室に入る前につくばいで手と口を清めた後、床の間にある「和敬静寂」という掛け軸と可憐な白い菊を拝見し、御釜を拝見した後、練りきりをいただきました。梅羊羹に金箔を散らした、目に美しく美味しいお菓子でした。
お茶の良い香りが立ち込め、正客さまから順にお茶を飲み回しました。
とろりと練り上げられた濃茶は、見た目が苦そうだったのですが、苦くも渋くもなく、本当に美味しく上品な味がしました。
一度退席をした後は、薄茶のお手前です。
床の間の掛け軸は神成先生お作のタペストリー、花は紫色の菊に変わっており、「亭主の心配り」をしみじみと感じました。
表千家のN先生がたてたお茶をいただきました。
全5回の「和のサロン」では主に裏千家を習って来ましたが、折に触れ、他の千家でのやり方との違いを教わる機会に恵まれました。
お菓子をいただくタイミングの違いは、今回次客として招かれたOさんが体を張って教えてくださいました(笑)。
千島湖で私が次客をつとめた時のお正客さまでもあったOさん(※そのときの様子はこちら)は、本帰国が決まったそうで、仲良くしていただいていただけに本当に本当にホンッッットウにに寂しいのですが、お陰で「一期一会」の精神というものが、ホンの少しだけ理解できた気がしました。

まだまだ初心者ゆえ、間違えたらどうしよう、作法はどうだったろう、足がしびれてきたなぁ、などという様々な雑念が頭をよぎり、心の底からお茶会の雰囲気やお茶・お菓子の味に浸れないのですが、シャンと背筋を伸ばした美しい佇まいの諸先生方に触発され、中国で生きていく為に逞しくなりすぎた自分(え?もともと?)を自省しました。
茶の湯は「おもてなしの心」。
諸先生方の細やかな心配りや気働きの素晴らしさゆえ、楽しむことが出来たのだと思います。和やかで楽しい時間を本当にありがとうございました。

寄稿byとおこ

2008/9/12 金曜日

高級評茶員への道(初日)

Filed under: 日常雑記 — 心也清 @ 11:47:46

9月10日(水)、いよいよ高級評茶員の講座が始まりました。

初日の今日は中級評茶員に引き続き、浙江大学茶学系龔淑英教授にお世話になりました。
午前中の講義は「中国茶葉標準紹介」。中級でも習った、ぐおじゃーびゃおじゅん(国家標準・略してGB)とかそういうのでしょ?と思ったら、さらっと流した中級とは違い、とても深く詳しく教えてくださいました。

系統誤差(やり方の違いで結果に誤差が出てしまうこと)のないように、お茶の分析方法やサンプルのとり方、繊維質の測定方法のやり方を全て標準にしているのだそうです。
ちなみに繊維質の標準的測定方法は「550度で30分燃やしたカスの量」だそうです。
「これが、『原産地域産品 龍井茶』標準です。読み方を説明します」
「龍井茶の定義『在原産地域範囲内采摘的茶樹鮮葉(中略)具有”色緑、香郁、味醇、形美”的扁形緑茶』これ、中国人だったら丸暗記していただくところです」
「ここは教科書(※中国語)35ページと40ページに詳しく書いてあるんで、家で読んでください」
流石、高級です。求められるレベルが違います。

午後は、龍井の等級当てでした。
対様標準(見比べる用の等級ごとのサンプル)は07年度のもの=06年度に摘まれたものなので古く、色が落ちているので味ではなく、外見の若さとか茶殻などで判断してね、等級を当てるのは08年物の茶葉だから、と初日からかなりハイレベルな要求をされ、四苦八苦。

龔淑英教授が「貢牌」というブランドでお買いになったという茶葉4種類、うち特級と1級の間だろう、さっき龔淑英教授が1斤(500g)2200元って言っていた、良さげな茶葉を「評茶式」で淹れました。渋い…。
ぬるめのお湯で美味しくいただきたいけれど、評茶は100度のお湯できっちり4分淹れるのが決まりです。

美味しくいただきたいなぁ、等級当てなんかしないで、オヤツとか食べながら楽しく和気藹々と(現実逃避に妄想してみます)。

この等級あては5人の班毎にわけられて行われたのですが、「班の意見じゃなくて、自分たち一人一人の意見をどうぞ」と言われていました。でも初日だし、やっぱり他人の意見は気になります。
「これは0.3級(限りなく特級に近い1級)かなー」と意見が一致することもあれば「これは2級と3級の間だ・否これは1級と2級の間だ」と意見が別れることもありました。悩みぬいた結果を清書して渡した人から順次解散という形で、初日の講座は幕を閉じました。

本講座は、開講されるのを本当に楽しみに待っていたので終わった後は疲れもありましたが充実感でいっぱいでした。
この初心を、全14回キープし続けることが出来れば、合格間違いナシなんですが。
来週も頑張ります…あ!!その前に35ページと40ページを読まないと(笑)。

2008/9/9 火曜日

長月のお茶会

Filed under: 日常雑記 — 心也清 @ 15:11:30

9月5日のサロンは、重陽節(菊の節句)と中秋節を祝って、長月のお茶会のテーブルコーディネートでした。

秋の気配を感じながら、夏の疲れを癒してくれる様な、落ち着いていて、まったりできる、素敵なコーディネートでした。
モンステラの葉がアクセントになり、メインに、五つ星ホテルの月餅が飾られ、とても豪華でもありました。





上海に住んでいても、月餅は中々食べる機会が無いのですが、今日は五つ星ホテルの月餅の食べ比べという事で、心躍ります!
月餅は、リッツカールトン(ポートマン)、フォーシーズンズホテル、シャングリラホテルのものです。重々しい箱に入った月餅は、良いお値段だそうですが、すぐに売れてしまうという事でした。

小豆、蓮の実、ココナッツ味などの月餅を頂きました。
月餅の中には、満月をイメージした卵の黄身が入っているのですが、塩味もそれほどきつくなく、おいしく頂きました。

月餅に合わせて、中国茶は、「杭白菊茶」、「東方美人」、「正山小種・特級」 「武夷岩茶・鉄羅漢」を頂きました。

9月9日(旧暦)は重陽節で、中国では、ぐみの実を袋に入れて丘や山に登ったり、 菊の花の香りを移した酒を飲み、邪気を払い、長寿を願うという習慣があったそうです。
杭州では、金木犀の花が香る木の下で、菊茶を飲むそうです。何とも風情がありますね。
この杭白菊茶は、解熱作用や眼に良いと言われ、湯に浮かんだ菊の花を観ながら、頂けば、美味しさも一入です。


月餅の食べ比べは、初めての経験で、とても楽しかったです。
おいしい月餅と中国茶を愉しみながら、素敵な空間にいると、時間も忘れてしまいます。
先人達の月への想いを少しだけ、感じることができた気がする一日でした。。


※中秋節(旧暦の8月15日、今年は9月14日)は、唐の時代頃から、収穫の喜びを神様に感謝する意味を込めて、美しい月を拝む習慣が始まり、今は、家族と一緒に月餅を食べながら家族円満を楽しむ行事となっているそうです。
家庭の年長者が月餅を家族分に切り分け、1人1切れづつ食べるので、1つの月餅が大きく、中身もぎっしりと作られているそうです。
月餅は大きく分けると、広東式と蘇州式の2種類で、蘇州式はパイ生地で作られています。

※重陽節(菊の節句)の9月9日は、陰陽思想では、奇数は縁起の良い陽の数とされ、 一番大きな陽の数である九が重なるこの日を、重陽として節句の一つとしたそうです。
日本では、中国から伝わり、平安時代には、”重陽の節会”として宮中行事となり、 江戸時代には武家の祝日でした。明治時代には、庶民の間でも様々な行事が行われていました。

次のページ »

HTML convert time: 0.615 sec.

サイトマップ | リンク集 | プライバシーポリシー
(C)Copyright 2007 上海心也清茶社 ICP証滬07014891号