高級評茶員への道・第八回

今日の授業は「カテキン先生」と異名を取る王先生です。
茶カテキンの研究をして、あまりにも人体への良い影響に思わず会社を作ってサプリメントを作り、浙江大学の中だけでも年に1万本~2万本も売れまくるヒット商品を作り出した方らしいです。いつも午後はお茶のテイスティングなのですが、今日は一日中王先生の授業でした。

茶葉の化学成分についてのお話をされたのですが、ティーポリフェノールは18%~36%、アミノ酸は1%~4%、と中級で習ったことの復習をしつつ、「ところでカフェインは高濃度になると依存性が出てくるから許可なく作るの、法律違反なんだよ」「でも簡単に作れるんだー」と作り方を紹介してくださいました(どうやって作るかは受けた人だけのヒミツです)。先生…ひょっとして、お茶目さん?
茶葉の中には700種類以上の成分があって、うち300種類くらいが健康に関係があるとか、ティーポリフェノールは成熟度が高めの茶葉に多く含まれているとか、そういった真面目な話の中にラットやショウジョウバエを使った実験の話を織り込み「体重50kgの人間に500mgのティーポリフェノール(以下TP)を与えたら半数が死にます☆という実験は出来ないので、ネズミを使ったんだけど、その100分の1、つまり50kgの体重の人が毎日5g摂取するのであれば、まず間違いなく安全です。まー、TPを500g以上摂取するには、2.5kg~3kgの茶葉を食べないとダメだから難しいよね、ハハハー」ととても楽しくお話ししてくださったので、難しい内容の授業だったのですが、とても身近に感じることが出来ました。「本草拾遺という漢方薬の本に『お茶は万物の薬だ』と書いてあるんだけれど、僕、最近お茶好きが高じて漢方にも興味が出てきてね」とか「茶という字の草冠 を十十(で20)、下を八十八と読んで、20+88=108歳で茶寿☆だって米を88と読んで88は米寿でしょ?」と、本当に楽しかったです。
今日の授業を受け、TPには老化防止のほかにもシミを薄くしたり様々な美容効果があると知り、王先生が開発したサプリを思わず一瓶買ってしまいました。オマケにその瓶に先生のサインをいただきました(※ミーハーです)。

先生は話題も豊富で飽きさせず、「望むだけいくらでも講義してあげるよ」と本当に楽しそうに授業をしてくださいました。
ああ、中国語が堪能だったら頑張って勉強して浙江大学の茶学系に入りたい、王先生のゼミに入りたいと心から思いました。「十年早い」、じゃなくて「十年遅い」かもしれませんが(アラウンドサーティーな私です)。
茶葉について勉強するとき「粗老ではなく成熟した」「若い葉は内容が薄い」という言葉を聞くとほくそ笑…じゃなかった微笑んでしまうお年頃です(笑)。

寄稿byとおこ

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